収録後に思わぬ事態が!? ウォッチャーたちがドラフト会議2023を大予想 【カープ道】
未来の鯉戦士を大予想! 広島ホームテレビ『カープ道』では、ドラフトウォッチャーを招き、26日(水)に迫った「プロ野球ドラフト2023」を大予想。注目選手を大熱弁してもらう。ゲストは、東京在住で、菊池涼介選手とも懇意だというスポーツライターの森田和樹さん。高校野球観戦歴30年以上で、高校野球ウォッチャーとしても知られる広島国際大学硬式野球部の平田耕造さん。平田さんはその深すぎる知識を活かし、大学野球部ではスカウトも担当する強者。そして、ドラフト専門誌「野球太郎」に長年関わり、1998年からは「逆スカウト」というサイトを運営し、野球選手たちの未来像を予測・紹介する蔵建て男(くらたてお)さん。
※データはすべて収録日の10月11日現在(ドラフト会議前の放送です)
蔵さんは、「今年のドラフト会議の傾向は、大学生投手が豊作と言われている。また、これだけ一塁手の候補が多いのもの珍しい。近年プロ野球で助っ人外国人が思い通りに働いてくれない傾向が強い。円安もあって良い選手が獲れないのか・・・」と考える。また「今年は上位指名は層が厚いが、下位指名は少ない年。全体の指名人数がそんなに多くならないのではないか」と言う。
カープ今季の投手成績(防御率3.20、セーブ46、ホールド122)から補強ポイントを分析すると、蔵さんは「リリーフ陣は良かったと思うが、2ケタ勝利が床田寛樹投手だけ。もう1人ぐらい10勝できる先発が欲しいのでは」。平田さんも「阪神の防御率2.66との差に開きがある」と、満場一致で補強ポイントは即戦力投手に。
野手陣は(成績:打率.246、得点493、本塁打96、盗塁78)、「野手は中軸は本塁打が少ない、打点が少ない選手が多いので、3・4・5番あたり打てる中心打者を補強したい。内野手は左打ちが多いので、右打ちの選手がとれるとバランスがよくなる」という蔵さんの分析に、他の2人もうなずいた。
上位候補が豊作と言われる中、知っておくべき注目選手を発表。蔵さんが選んだのは、今年の「野球太郎」の表紙を飾る細野晴希投手(東洋大)。「155キロ前後の球を安定して投げられる、スピード能力に優れた左腕。ただ1年目から過度な期待をし過ぎるのはどうか・・・」と話す。「1年目から活躍を期待するなら常廣羽也斗(はやと)投手(青山学院大)。細身だが150キロ台の快速球で投げてきて、スプリットで三振がとれる。順調にいけば1年目から2ケタ勝てる可能性がある年」と評価。平田さんは「全日本選手権で明治大を完封。進学校から一般入試で入学。中野真博コーチの元、成長した」。森田さんも「身長180センチ、体重73キロであの浮き上がるようなストレートを投げる。即戦力でありながら、まだまだ成長の伸びしろがある」と常廣投手を絶賛する。
加えて、西舘勇陽投手(中央大)や、高校生の前田悠伍投手(大阪桐蔭高)、二刀流の武田陸玖投手(山形中央高)の名前をあげた。野手の注目選手について蔵さんは「一番は度会(わたらい)隆輝選手(ENEOS)。元ヤクルト選手を父に持つ、ムードメーカー」。平田さんも「高校時代から見ている。社会人になって今年カープに入った益田武尚投手からも本塁打を打った」と注目する。さらに、地元選手として、蔵さんは「一塁手の真鍋慧(けいた)選手(広陵高)は、技術的には佐々木麟太郎(花巻東高)選手より現時点では上ではないか」と評価する。他、大学生では、廣瀬隆太選手(慶應義塾大)も右の大砲として上位指名が予想される逸材だという。
いよいよ、今年のカープドラフトを大予想。蔵さんは1位=バランスのとれたサウスポー・武内夏暉投手(國學院大)。2位=右の強打者・明瀬諒介選手(鹿児島城西高)。3位=直球のキレと球威がウリ・高(たか)太一投手(広陵高〜大阪商業大)。4位=右のショート・相羽寛太選手(ヤマハ)。5位=リリーフの即戦力候補・谷脇弘起投手(立命館大)をあげた。森田さんは1位に前田悠伍投手(大阪桐蔭高)、平田さんは、常廣羽也斗投手(青山学院大)と予想する。
最後に蔵さんは、「カープは超目玉より、ちょっと他球団が狙ってないところで良い選手を指名するケースが多い。武内投手をあげたが、森下暢仁投手のように牽制しあって単独指名になる可能性もあるので、常廣投手で一本釣り再びも・・・」と付け加えた。
番組収録後、なんとカープがドラフト1位に常廣投手を指名すると発表。平田さんの予想と球団の狙いが一致。果たして、即戦力として期待高まる右腕の獲得なるか?
※10月26日のドラフト会議で見事、新井監督が常廣投手の交渉権を引き当てました。
広島ホームテレビ『カープ道』(水曜深夜) 10月25日放送
ライター 湯谷葉子