田中広輔、喜界島から始まる2023年シーズン節目の1000本安打まで残り55本「あまり記録にこだわらないタイプだったけど…」
鹿児島県の離島、喜界島。サンゴ礁が隆起してできたこの地は、神秘の島とも呼ばれている。島内にはパワースポットである推定樹齢100年以上のガジュマル、映画やテレビのロケ地としても有名なサトウキビ畑の一本道などがあり、多くの観光客が訪れる場所だ。1月の平均気温が15度以上と温暖なこの島に、田中広輔の姿があった。
5日に喜界島入りした田中。例年より1週間早く自主トレをスタートさせた。ウォーミングアップにも余念がなく、取材した日には朝9時半からの練習だったが、ランニングやストレッチにを1時間以上行いゆっくりと体をほぐしていた。キャッチボールの後は、守備練習。基本の動きを徹底的に繰り返す。その後行ったティーバッティングでは、今年から形状や重さを変えたというバットを使い、感触を確かめていた。
今年の自主トレのテーマは「下半身中心のケガをしない体づくり」。
「1日1日を大切にして。あとは体がいつまでも元気なのこと、やっぱりケガが1番ダメなのでケガに注意しながらやっています。あとは本当に楽しむっていう去年も言ったんですけど、そういう気持ちを1年間しっかりと持ち続けていけるようにやっていきたい」。
田中は2023シーズン、打率2割2分8厘、ホームラン6本、28打点の成績をマーク。クライマックスシリーズのファーストステージでは決勝タイムリーを放つなど改めて存在感の大きさを示した。再び田中が1軍の舞台で躍動する姿にファンも心を躍らせたに違いない。そのシーズンに、田中がインタビューで語っていた言葉に印象的な言葉があった。「自分が活躍するよりも、チームが勝たないといけないと思っていた。そこに逃げていた」。そして迎えた昨年の復活劇に手応えを掴んでいた。
「今まではずっと試合に出続けてそういう野球をやってきたので、去年に関しては新鮮なシーズンだったと感じていますし、またそこでの難しさも経験したので今年も生かしていきたい」
■節目の通算1000本安打まで残り55本に
残り55本に迫った節目の1000安打への思いも語ってくれた。
「あんまり記録はこだわらないタイプだったんですけど、それも1つのモチベーションとしてやろうかなと」。
田中自身が個人記録に対して発言するのは結構珍しかった。
「初めてじゃないですかね。「自分の結果以外でもチームに貢献しなきゃいけないところもありましたし、勝って評価されてた部分もあったので、そこに僕はやりがいを感じてやってたんですけど、どこか自分で苦しめた部分もあったのでそれを1回取っ払って、純粋に大好きなバッティングやっぱり野球はバッティングが楽しいので、純粋にそういう気持ちになれたかなって感じです」。
プロ11年目となる今シーズンは新外国人が加入し、内野のポジション争いは激化することが予想されるが、田中の信念にブレはない。
「1日1日を大切にして、あとは体がいつまでも元気やっぱりケガが1番ダメなので、ケガに注意しながらあとは本当に楽しむっていう去年も言ったんですけど。そういう気持ちを1年間しっかりと持ち続けていけるようにやっていきたい」。
6年ぶりのリーグ優勝、そして40年ぶりの日本一へ。田中選手の存在がチームに勇気を与えてくれるに違いない。
田中選手自主トレの動画はこちら→【独占取材】田中広輔が喜界島で始動 節目の1000本安打まで残り55本「あまり記録にこだわらないタイプだったけど、それを1つのモチベーションに」
CarpCarpCarp編集部