僕がこの日南キャンプで感じた 新井カープの強さ|カープ道リレーコラム第43回
ライター/ボールボーイ佐竹(カープ芸人)
4年ぶりの日南キャンプ
「ボールがバットに当たる音が気持ちええの、、、」
そう言いながら、妻の父さんは目を細め、人生で初めて訪れた天福球場のグラウンドで躍動する選手達へと視線を送っていました。
僕には、このたび4年ぶりにカープ日南キャンプを訪れたのには理由がありました。
もちろん自分自身も、今シーズンのカープのキャンプを自分の目で見ておきたい!という想いもあったのですが、一番の理由は、カープが大好きな妻のお父様がちょっと体調を崩され、元気を無くされている事を知り、どうにか元気を出してもらいたく、何度も日南へ行ったことがある僕が、その時得た知識をフル活用しまして、一泊二日の独自のカープ日南キャンプツアーを企画したのでした。
このツアーを企画して、一番心配だったのが日南の天候でした。雨の日南は正直残念すぎます。仕事の関係上この日しか行けないことが分かり、何週間も前から、日南の週間天気と睨めっこしていたのですが、ほぼ雨マーク。どうにか雨マークよ消えてくれ!と日々祈りながら当日を迎えたのです。
その祈りが届いたのか、なんと到着したその日は、前日までの雨など嘘だったかのような晴天になり、これぞ日南!という気候になっていました。
自身の家族と妻のご両親と広島から、新幹線で新八代駅まで行き、そこからレンタカーを借りて高速を2時間走り、いざ、カープがキャンプしている日南天福球場へ。
実際、天福球場を目の前にして、カープ大好きな妻のご両親は、「おーほんまにテレビで見た景色と一緒じゃのぉ、、」「ほんまじゃねぇ。」と長旅の疲れも見せず、僕が初めて天福球場に来た時と同じリアクションで感動されてました。やはり、カープファンはこの景色を初めて見ると同じ気持ちになるんですね。
3歳の息子から、新井監督へのメッセージ
天福球場を背にみんなで記念撮影も終わり、妻のお父さんは、車椅子での移動となっていたので、天福球場のエレベータを使わせてもらうため正面から入らせてもらった時のことです。
タイミングよく新井監督とお会いすることができ、少しご挨拶をさせていただく事ができたのです。親族みんながどうしていいものかテンパっているとこに、モジモジしていた3歳になる長男が急に意を決したかのように
「新井さん!優勝してください!」
と大きな声で監督に伝えたのです!
一瞬、周りの関係者の方々は驚いた顔をされたのですが、新井監督は満面の笑みで「はい!」とお答えくださり、そのまま息子を抱き抱えてくださりました。
一気に周りの関係者、親族がほっこり笑顔になった瞬間でした。
それから、数分だけ貴重なお時間を頂き、監督は、妻のお父さんともお話しくださいました。
数分でしたがその時間を一緒に過ごせた僕は、新井監督が、カープファンを始め、世間の皆さんから愛され支持されているのか、少し分かった様な気がします。
監督は、息子がたどたどしくも「新井さん!優勝してください!」と言っている時も、そして車椅子の妻のお父さんと話す時も、みずからしゃがんでくださり、目線を合わせる様にして、ずっと笑顔で話してくれました。
僕の想像ではありますが、監督は、僕の息子や、妻のお父さんにしてくださった様に、若手選手や、ベテラン選手、どんな選手に対しても、その選手の目線に合わせて、常に接しているんだろうと感じました。だからこそ選手達は監督を信じて思いっきりプレーできるんだなと思います。
カープは元気をくれる
天福球場について、ものの数分で訪れたサプライズもあり、天候も良く、しっかりカープの練習も見れ、夜は、わが家で、佐々岡さん専用のニンニク醤油で地鶏もいただき、次の日は鵜戸神宮で運玉を成功させてからの東光寺でファームの練習も見れて、充実した4年ぶりの日南となりました。
一番ここ日南に来たかった、妻のお父さんは帰りに「本当に来て良かった、、、本当に来て良かった。」と何度もおっしゃってました。
改めて思いました。カープは元気をくれるんだと。カープの力は凄い!
元気をくれたカープに恩返しではないですが、これからも一族でカープを応援させて頂きます。ありがとうございました。
広島ホームテレビで毎週水曜深夜に放送されている「カープ道」。カープを知らない、興味ない、乗っかりたい人必見のカープ学習番組です。CarpCarpCarpでは、毎週木曜日に番組出演者によるリレーコラムを掲載中です。