黒田博樹アドバイザーも絶賛 今季4勝の森翔平の秋季キャンプ
2年目のシーズンを終えた、期待の若鯉サウスポー森翔平。今シーズンは6月に1軍に昇格すると、10試合に先発。左腕の左投手では床田に次ぐ4勝をマークし、来シーズンのブレイクを予感させる1年となった。
「シーズン中盤からですけど、いい経験をさせてもらったなと思います。チームの方針的にもどんどんストライクで勝負していけということだったので、どんどんいった中で勝負できたのは少し良かったことかなと思います。」
こう振り返る森のピッチングを支えたのが、昨年の秋から練習しているフォークボール。基本的には追い込んでからの決め球として使うボールだったというが、「使えるボール」として今季は投げた。
森がフォークを投げるイメージを問うと「スライダー方向に曲がるイメージをしています」と返ってきた。
独特な軌道のフォークボールを武器に、飛躍のきっかけをつかんだ森。変化球を活かすために重要なストレートに関しても平均球速が3キロ上がるなど、磨きがかかっている。
「ストレートが強くて、ファールが取れる空振りが取れるときというのは他の変化球が活きてきたので、強い真っすぐというのは絶対に消さずにどんどん投げ込めるようにというのは大事かなと思います」。
森の持ち球はストレートと5種類の変化球。その中でもこの秋は、スライダー・カーブの強化を目指し秋季キャンプに帯同している黒田博樹球団アドバイザーに助言を求める場面もあった。
「スライダーの軌道をこうした方がいいんじゃないというのをアドバイスいただいていたので、膨らまさずにラインを出して曲げた方が良いよという話をしました。ブルペンで投げている球種だったりとか、配球やバッターの反応というのを(実戦で)投げた後に、しっかり黒田さんに聞いて振り返りたいと思っています」
迎えた秋季キャンプ初の実戦登板。森は課題のスライダーを駆使し8者連続三振を奪うなど5回無失点。バッターを寄せ付けない圧倒的なピッチングを見せた。
「序盤結構スライダーが抜けていたので、後半はしっかり腕を振ることを意識しました。課題にしているところが実戦の中で出せたので、そこは自分がレベルアップできる材料になると思うので次につなげていきたいと思います。」
そしてこのピッチングを見ていた黒田アドバイザーも森を絶賛した。
「今シーズン良い状態が続いていたんですけど、その中でまた一つレベルが上がったかなという感じがします。ボール自体もそうですし今回の紅白戦で球種に制限をかけながらやっている中でこれだけのピッチングができるというのは彼なりに幅が広がったという感じは受けますね。」
鍛錬の秋を実りあるものにし先発ローテーション定着に期待がかかる。
CarpCarpCarp編集部