里崎智也が今季の広島を総括「僕だけが優勝予想していました」

里崎智也が今季の広島を総括「僕だけが優勝予想していました」

千葉ロッテマリーンズOBで野球解説者の里崎智也さんが、広島ホームテレビ「フロントドア」に生出演。今季の広島東洋カープの戦いぶりを振り返った。

 

■黄金期を支えたベテラン勢が生き返った!

「早速ですが、新井カープの1年目は80点です!」

お、高得点だ。と思った方もいるだろうが、里崎さん的には「残念な80点」だそう。その要因としては「カープOBでもないのに、周りの解説者が5位6位予想して、『また逆張りだろう』と言われた中で僕は優勝予想でした。それで2位だったので…。首位に立った時もあったのに2位だったんで、『何やってんだ!』の80点です」と、理由を明かした。

とはいえ、大方の予想を覆し2位に躍進した2023年のカープだったが、3人の選手の復活がチーム躍進を大きく支ええたという。その3人とは田中広輔選手、野村祐輔投手、中﨑翔太投手の3選手だ。この3選手は言うまでもなく、カープの3連覇に大きく貢献した選手だ。

田中については「開幕直後で、小園がいなかったときショート、サード、代打という難しいポジションをこなしました。数字は決して良くありませんが、印象に残るヒットやホームランを打ちましたよね。逆にこんだけしか打っていないの?という感じです。チームの穴を埋めるという点で大きい存在でした。」と、春先の活躍を評価した。

野村については「今年の先発ローテは、けが人も多くて1年間守れた人が少なかったですよね。その中で、谷間だったり苦しいところでの穴埋めの活躍は非常に素晴らしかったですね。失礼かもしれないですけど、まだここまでできるじゃん!と言った印象でした。」

中﨑も「栗林が調子を落として、矢崎が抑えになった後の穴を埋めましたよね。リリーフ陣の厚みを保てたのは中﨑選手のおかげです。防御率2.73も近年ではいい数字でした。」

新井監督になってからベテランが復活したことで、「層が厚くなった」ことが2位の要因だと強調した。

 

■完ぺきなドラフトだった。12球団でいちばんのドラフト

カープは今年のドラフトでは、楽天との2球団競合の末に常廣羽也斗投手(青山学院大)の指名に成功したほか、2位では高太一投手(大商大)3位滝田一希投手(星槎道都大)を指名するなど、即戦力投手中心のドラフトとなった。常廣についてはフォークが魅力だという。

「マックス155km/hのストレートを投げ込む中で、フォークを自由自在に投げられるところが大きな武器になると思います。大学球界ナンバーワンと言われる投手を獲れたということは先発投手の厚みが増すでしょうね。」

2位3位の即戦力サウスポーについても「高投手はクロスファイアーの精度が抜群なんですよ。テクニカルな安定な精度がある安心感のある徒手だと思います。逆に、3位の滝田投手は150キロオーバーのパワーピッチャーなんですよ。この2人は同じ左でも、まったく別タイプの投手です。その点からも、完ぺきなドラフトでした。」

このドラフトから読み取れることは「今年足りなかった部分を補って、優勝するぞ」ということだと分析した。さらに現役の選手、特に近年のドラフトで入団した左投手は危機感を覚えることが重要だという。

「これだけ、大学生の投手を獲ったので焦らなくてはいけません。厳しい言い方をすれば『あなたたちの期待値が下がっているんですよ』というメッセージです。僕も現役時代にキャッチャーを獲られた時は『期待されていないのかな』って思っていましたから」と、若手選手の奮起を促した。

 

CarpCarpCarp編集部

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