課題が明確になった2023シーズン 遠藤淳志が巻き返しを誓う来季に向けた課題とは?

「本当に来年が勝負だと思うので、そこで結果が出せなかったらおしまいぐらいの気持ちで、覚悟を持ってやっていきたいなと思います。」

並々ならぬ決意と覚悟を語ってくれたのは、プロ6年目の遠藤淳志投手。今シーズンは開幕ローテーションをつかみ、初登板で完封勝利(6回降雨コールド)で新井監督に初勝利をプレゼントした。今シーズンの活躍を予感させる快投だったが、その後は勝ち星を挙げることができずに、1勝5敗の成績でシーズンを終えた。

「いい感覚の中で投げられたシーズンではあったんですが、そこがどうしても継続できなかったのでそういった波を少なくして、シーズンにつなげていきたいなと思います」。

この意気込みで臨んだ、秋季キャンプで遠藤は2つのピッチング改革を行った。

 

 

■こだわりを捨てて…ランナーがいなくてもセットポジションの新フォーム

1つ目の改革はランナーがいないときは、ワインドアップで投げていたフォームから常にセットポジションで投げるフォームに変えた。

その理由については「どうしてもワインドアップだと力んでしまう時間が長くなる。セットポジションよりぶれる確率が高くなるのでシンプルに考えて変えた」と、話した。

成長を求め取り組んだ新たな改革について、遠藤自身も確かな手ごたえを感じていた。

「感覚はいいです。これまでワインドアップで投げてきて不安もあったんですけど、何年か前にワインドアップを一時期無くしてやったんですけど、その時にセットポジションの感覚よりも今の方が良い感覚で投げられています。ワインドアップのこだわりをゼロにして、投球の幅を広げたいです。」

 

もう一つの改革はツーシームの習得だ。今季自身が感じた課題に「右打者のインコースに投げ切れない」ことがあったという。

キャンプ中には黒田博樹球団アドバイザーからも熱心に指導を受けていた。遠藤は黒田アドバイザーから「ストレートとツーシームで球速も回転数も変わらず、良い感じ」という評価をもらった。しかし、一朝一夕で習得できるほど甘いものではなかった。

「このキャンプに入る前から、ツーシームの精度を上げたいというテーマを持って入ったんですけど、なかなかうまく投げられずにキャンプが終わりました。ツーシームを投げすぎたせいかわかりませんが、ストレートの精度も悪くなった感じがしています。」

この話をする遠藤は苦しんだ様子だった。それでも、「今までの秋季キャンプはいつもいい感覚だったけど、この感覚は初めて。逆に期待していいのかもしれない。」と、このことを前向きにとらえているようだった。

 

不安を抱えながらも笑顔で語った期待の2文字。来シーズン先発としての地位を確立するため、努力を惜しまない。

 

CarpCarpCarp編集部

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