ザ・ギース尾関の2024菊池組キャンプレポート|カープ道リレーコラム第35回
ライター/尾関高文(ザ・ギース)
今年もやってまいりました。毎年恒例の菊池涼介自主トレIN静岡!思い起こせばこちらに参加させてもらって8年経つでしょうか。初期は野間選手や土生選手なども参加していた、歴史ある自主トレでございます。
2024年の参加者はカープから矢野選手、前川選手。そして阪神から熊谷敬宥選手!前川選手は今年初めての参加となります。今年3年目の育成前川選手。
まだ若干緊張感漂う前川選手
一昨年のフェニックスリーグでは打で抜群の存在感を示し、天才の片鱗を見せましたが、今年目標としていた一軍には上がることができず。敦賀気比の木下選手や、中村来生選手が戦力外となってしまう中なんとかレベルアップしたいということで菊池組の自主トレに参加となりました。
話してみるととても寡黙で、少し緊張感もある前川選手ですが菊池選手を始め、他の先輩から様々なアドバイスを受けつつ、自らも質問しては深く頷くシーンが何度もありました。なんとか変わりたい、そういった強い気持ちを間近で感じます。
前川選手の持ち味でもある華麗な守備。こちらも素晴らしい技術なのですが、菊池、矢野、熊谷選手と一緒にノックを受ける姿をみると、柔らかさやハンドリング・投げるまでのスピードなど微細な点でわずかなズレがあることがわかります。プロで活躍する本当の意味での職人技がいかに凄いかを前川選手も感じていたことでしょう。
菊池選手が若手にしていた話でとても興味深かったものがあります。内野手は基本構えてから一旦前に出て打球へと向かう人が多いそうなのですが、菊池選手はその「一旦前に出る」という動きが無駄だと言います。球が飛んできた瞬間に、コースを読みボールへ直線で向かっていく。そうすることで一切の無駄を無くし、0コンマ何秒かを短縮できるのです。グラブでの捉え方、ボールの握り方・・・そういった全ての動きの無駄をなくし、自分に合ったスタイルを見つけることが何より大事なのだという話にみんな強く頷いていました。
矢野選手は去年よりも堂々と自信を持ってプレイする姿が印象的でした。全体的に落ち着きを感じる佇まい。去年のチームを救う好プレーを連発するその姿は菊池選手のようでもありました。前川選手にもアドバイスを送りつつ、一つ一つの動きをしっかりと確認しながら基本に立ち返る矢野選手。打撃のレベルアップでレギュラーの座もグッと近づいてきますね。
熊谷選手はさすが去年の優勝チームの一員。守備の華麗さは菊池選手、矢野選手と全く遜色がなく、柔らかな動きに皆見惚れていました。菊池選手にも貪欲にどんどん質問している姿をみると、こういう選手が生き残っていく世界なのだなと強く感じます。男前で花もありますし、これからもっと人気が爆発しそうですね。カープ戦ではあまり活躍しないでほしいですが(笑)来季も怖い選手です。
私が参加した日の午前中は体幹トレーニングの時間、午後からは極楽とんぼ山本さんのチームとの試合となりました。
女子野球日本代表の岩見さんらも参加して楽しくゲームを。その後ノックとフィールドトレーニングといい雰囲気でこなし、それでいてしっかりとギアを上げていっているようでした。
ちなみにお昼ご飯は赤坂の炬屋-EISHINさん。まあこちらのご飯がめちゃくちゃ美味しい。ぜひ赤坂で行ってみてほしい絶品の料理です。この日はカレーでしたが前日はこんなメニューも!
他にもノックをしたり玉拾いをしたり、現場のお手伝いスタッフさんも皆さん素晴らしい働きでした。菊池選手を応援したいというたくさんの人たちに支えられているキャンプなのだと行く度に痛感します。
今年もベテランとしてチームの中心となる菊池選手。今年こそ新井さんをみんなで胴上げできますように。
広島ホームテレビで毎週水曜深夜に放送されている「カープ道」。カープを知らない、興味ない、乗っかりたい人必見のカープ学習番組です。CarpCarpCarpでは、毎週木曜日に番組出演者によるリレーコラムを掲載中です。