新井カープは、打ってよし、走ってよし、守ってよし、◯◯よし!!|カープ道リレーコラム第23回

ライター/佐久間むつみ(フリーアナウンサー)

 

まさかのギャグ回答に唖然・・・(笑)

「打って良し、走って良し、守って良し、たかよし」ですか(笑)

 

今シーズンの試合後の勝利監督インタビューの中で印象に残っているのが、このフレーズ。

新井監督へのインタビューで、その日活躍した野間選手について問いかけた際の回答でした。

私が担当した中では、他球団の監督インタビューを含めて今までに無かった想定外の『ギャグ』にツッコめず、思わず笑うしか出来なかった私。

悔しい・・・(笑)。

ただ、この日から次はどんな答えが飛び出すのか気になるようになり、ホームでの勝利の楽しみが増えました!

 

そして、実は本人にも届いていたこの“ギャグを通じた高評価”

「前から温めていたみたいですよ。もし直接いわれたら…?笑います(笑)」と笑顔を見せ、同時に、「気にかけてくれているのが伝わるので、頑張ろう!という気持ちにもなります」と表情を引き締めた野間選手。

多くの選手がチェックしているという会見コメントでも、モチベーションを高める新井監督の人心掌握術はさすがだなと思いました。

 

さらに、9月30日。私にとって最後の担当となった監督インタビューでは、末包選手のホームランについて「すごいパワーですね!」と大絶賛。

でも、それだけにとどまらず、「もう少し(ホームラン後の)ベース一周、早めに回ってほしいですね(笑)ワッハッハッハ!!!」と愛のあるいじりも。

選手を持ち上げて、ギャグやジョークでいじる指揮官のこの愛情表現も、チームの雰囲気作りに繋がっているのだと思いました。

選手だけでなく、集まっている報道陣も笑顔になり、インタビュールームが和む新井監督の大きな笑い声、私も大好きです!

携わる人みんなで勝利を分かち合う雰囲気を作る新井スタイルに、ハートをつかまれたカープ担当記者は少なくないはずです。

 

取材中での1枚

 

『チームは家族』でチーム一丸に

新井監督について、チーム最年長の松山選手は「僕にとっては“お兄ちゃん”のような存在。でも高卒の若い選手にとっては“お父さん“かもしれないね(笑)みんなが話しかけやすい雰囲気を作ってくれる、新井さんらしい」と、家族構成で表現するあたり、チームを家族として考える新井監督の考えはすっかり選手にも浸透しています。

新井監督が就任直後に口にした「家族」「平等に見る」という言葉は、選手達にとって自分にもチャンスがあるかもしれないという気持ちを強くし、1軍2軍問わずアピール合戦が繰り広げられました。

ただ、競争が増えたにもかかわらず、雰囲気は逆に良くなり、“チームの団結力”にもつながって、「みんなでカバーし合えてきたからCS進出にもつながった」と話す選手も。

 

一方で、新井監督は「選手が頑張ってくれたおかげ。一体感のあるチームになったからCSに進めた」と話しました。

監督が選手を想い、選手は監督を想う相互の信頼関係はファンにも伝わり、今シーズンはより応援したくなるチームになっていたのではないでしょうか。

 

マツダスタジアムで取材

 

躍進の秘密は「打って良し!走って良し!守って良し!みんな〇〇し!」だから

5年ぶりにCS進出!2位でホーム開催!!改めておめでとうございます!

この魅力たっぷりの新井カープをまだまだ楽しめる!

 

今季の躍進の背景には、「歴代の監督を否定するわけではないけれど、間違いなく良いきっかけだった」と選手たちも感じる『お父さん・新井貴浩の監督就任』があったことは間違いないと思います。

就任1年目の“がむしゃら”に戦ってきた2023シーズンは、なんといっても、

打って良し、走って良し、守って良し、みんな仲良し!なチームだったから(笑)

 

レギュラーシーズン、マツダスタジアム最終戦で選手が整列

 

CarpCarpCarp
広島ホームテレビで毎週水曜深夜に放送されている「カープ道」。カープを知らない、興味ない、乗っかりたい人必見のカープ学習番組です。CarpCarpCarpでは、毎週木曜日に番組出演者によるリレーコラムを掲載中です。

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