赤松、一岡、長野…広島カープFA人的補償の歴史

赤松、一岡、長野…広島カープFA人的補償の歴史

FA宣言により、カープからの移籍が決定的となった西川龍馬外野手。移籍が決まれば、カープからのFA流出は10人目となる。

去る者がいれば、来るものあり。ここでは、FA移籍に伴う人的補償の歴史を振り返る。

【動画】映像で振り返る広島FAの歴史

 

■赤松真人(2007年新井貴浩の阪神移籍に伴う人的補償)

カープがFA移籍の人的補償で初めて獲得した選手が、赤松真人外野手。赤松は2004年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。入団1年目には2軍で打率.363, 7本塁打、29盗塁での成績を残し、ウエスタンリーグの首位打者・盗塁王・最多得点・最高出塁率の4冠を達成した。その後も、2軍ではコンスタントに成績を残すものの1軍での出場機会には恵まれていない状況だった。カープ移籍後は1年目にプロ初HRを放つなど、課題の打撃が開花。125試合に出場し、打率.257、7本塁打を放つ活躍を見せた。翌年はキャリア最多となる137試合に出場し、機動力野球の切り札として存在感を見せつけた。

しかし、2016年オフに胃がんが発覚。1軍復帰とはならなかったが、2019年に引退するまで現役13年を走り抜けた。引退後は、コーチとして広島に残りチームを支えている。

 

■一岡竜司(2013年大竹寛の巨人移籍に伴う人的補償)

一岡も赤松同様、カープ移籍をきっかけに大きく成績を上げた選手の1人だろう。巨人での2年間でわずか13試合の登板だったが、移籍1年目には31試合に登板、防御率0.58と驚異的な数字をたたき出しブルペンを支えた。中でも、チームが3連覇した2016~2018年では計145試合に登板しカープ黄金期に無くてはならない存在になった。「イッチー」の相性でファンからも愛され、今季の最終戦に行われた引退試合いは多くのファンが球場で生鮮を送った。

 

■長野久義(2018年丸佳浩の巨人移籍に伴う人的補償)

カープの人的補償と言えば「若手有望株」というイメージだったが、長野獲得でそのイメージは完全に覆された。巨人側も、「まさか長野を獲らないだろう」という戦略だったのかもしれないがカープは「野手も投手も含めていちばんいい選手」と長野を獲得した。

長野はカープでの4年間で296試合に出場。巨人時代と比べると数字は落としたが、若手からも慕われ、ファンからも愛された選手として記憶に刻まれた。

 

西川が他球団に移籍となれば、人的補償で新たな選手がやってくるかもしれない。今後の、球団の動きに注目だ。

 

CarpCarpCarp編集部

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