カープ田村俊介、ポスト西川へ「龍馬さんの枠を埋められるような選手になりたい」
今シーズンのカープのオフ。最も話題となったのは、西川龍馬のオリックスへのFA移籍だろう。チームにとっては大きな痛手。だが、選手個人からみるとレギュラーの枠が空いたということは、大きなチャンス。ポスト西川龍馬になれる可能性を大いに秘めている高卒2年目、田村俊介を直撃した。
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■アクシデントで終えた2年目のシーズンも「いい形で終われたので」
プロ2年目のシーズンを終えた、田村は日南でバットを振り込んでいた。
「ケガして復帰してから復帰と同時にキャンプスタートという感じだったので、ちょっと不安もありましたけど、マツダスタジアムの練習からすごくいい感じでバッティングに関しても、いい感じに来ているなという風に思うのでそれはすごい良かったなと思います」。
今シーズン、9月12日のヤクルト戦でプロ初ヒットを記録した田村。その試合から17日まで6試合連続でヒットを記録した。新しい若鯉の台頭にファンの期待も膨らんだ。しかし、その17日の試合の9にデッドボールを受け左小指中手骨骨折でシーズン終了を余儀なくされた。
田村は「すごいいい状態でデッドボールというか、当たって終わってしまったんですけど、プラスに捉えればいい形で終わったというのはあるので、それを来シーズンにどうやってつなげていこうかというのを色々考えながら、キャンプに取り組んでいます」。と、ポジティブな思考でこの秋を過ごしている。
とはいえ、悔しい形で終わったに違いない今シーズン。田村は新たな取り組みを行っていた。
「秋季キャンプでは自分の引き出しの一つとしてまた新しいことに取り組もうと思
っています。いまは福地コーチにずっと教えてもらいながらやっているんですけど、今までバットとボールが正面衝突してしまったところを、少しバットの入れ方を変えてボールにキレイな回転をつけれれるような入れ方をする、という取り組みをしています」。
全体練習終了後には、福地寿樹2軍打撃・走塁コーチとの特別練習が行われていた。福地コーチも「田村には、ホームランを打ってほしいんです。だから、同じ凡打でも外野フライを打ちなさいと伝えています。それでも、紅白戦でゴロを打たされてしまう結果が続いているので、毎日話し合いながら練習しています。」と、“特訓”の意図を説明した。
さらに「レギュラーとしての素質はあるので、来年は何とか1軍に食い込んで、1軍でずっと出て結果を出すことを期待しています」。と、田村に大きな期待を寄せている。
■主軸打者の移籍で空いた、外野のひと枠
そんな中、飛び込んできた西川龍馬移籍のニュース。同じ左打ちで同じ外野手の田村はどう受け止めたのか。
「龍馬さんにすごくよくしてもらったので、すごくさみしという気持はありますけど、逆に一つ枠が空くというところでは、自分がもっともっと頑張って龍馬さんの枠を
埋められるような選手になりたいなと思いましたね」。
さらに「自分の中では自分のスタイルがあるので、そのスタイルをどんどん伸ばしていこうという思いがあります。伸ばしていった中で、いい評価をしてもらって試合に出させてもらうっていうのが理想というか、もっともっと高めていくような練習はしていきたいなと思っています」。と、レギュラー争いに名乗りを上げた。
親しい先輩との別れが芽生えさせた責任感。新たな思いを胸に実りの秋を過ごした田村に来シーズンの意気込みを聞いてみると…。
「初本塁打からの二ケタ本塁打です。まずは初ホームランを早いうちに打ちたいなという思いがありますし。ホームランが一本出れば、また今シーズン初ヒットが出てから続いてヒットが出たというのもありますし、ホームランが出ればいいなと思います」。
チームのピンチを自分のチャンスに。田村の来シーズンは既に始まっている。
CarpCarpCarp編集部