【前田智徳解説】「デビッドソンは100打席立つまで待ってほしい」苦しむ新助っ人にエール

ヤクルトに地元で3連勝し、勢いに乗って甲子園に乗り込んだカープだったが阪神に2連敗。19日の試合を前田智徳が解説した。

「良い戦いはできている」。2試合連続1得点で敗れた試合だが、前向きさは忘れなかった。「あと1本出れば同点という場面もありましたし、そういったところでホームチーム(阪神)が粘ってそのあと追加点を取って、ゲームが決まった。これからはそういった勝負所で1本が出るか、あるいは粘れるか、というのがカープの方へ来ればまだまだわかりません」

 

■遠藤 6回途中3失点の力投も2勝目ならず

先発の遠藤は、4回までノーヒットに抑える完ぺきな投球を披露。しかし、5回に初めてランナーを許すと先制点を奪われ、6回途中3失点で2敗目を喫した。「昨日の遠藤投手はストレートが本当に良かった。打たれたヒットというよりは、不運なヒットで点を奪われたという感じです。ピッチング自体は悪くなかったですよ」

そして、19日の遠藤の投球で最も良かった点は「インハイのストレート」だという。「先ほども言いましたが、ストレートがよかった。中でも内角高めのストレートがよかった。キャッチャーの會澤が要求してもきっちり投げ切っていた。バッターが反応するということは、途中までストライクに見えているということなんです」。

球速は140キロ台前半~中盤の遠藤。それでも、打者がボール球を空振りしたり、球速より速く感じるのには、遠藤のストレートのスピン量に秘密があった。「スピン量が大きいということが、遠藤投手の特徴です。相手バッターも、そのことはわかっていますから速い球を待っているときには、落ちる球で空振りを奪う。援護がなかったから昨日は負けましたが、次回に期待です」。

 

■15打席連続ノーヒットのデビッドソン

開幕から3カード連続でホームランを放ち、打率は低いながらも期待の長打力を発揮してきたデビッドソン。しかし、19日現在で15打席連続ノーヒット。打開策はあるのだろうか。

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「デビッドソンですか…。」と苦笑いを浮かべたが。「まだ50打席立っていないんですよ。4月も終わっていませんし。彼の特徴であるホームランは、もう4本出ていますし、ストレートも変化球も、右投手も左投手もそれぞれ打っています。ただ、19日の試合を見ても、迷いが出ていることが心配です。追い込まれたら変化球が来るのではないかという警戒心が強いので、ストレートに振り遅れているんです。本当は、どんな球が来るか予想しながら打ってほしいんですが、いまは打席でそれをさせてもらっていない。どのバッターにも言えることは、ボールの見極めをすることなので、そこから入って自分の狙い球を絞っていってほしい。100打席くらい立って、自分への攻め方がわかればまた結果は変わってくると思いますよ」。と、苦しむ助っ人にエールを送った。

 

CarpCarpCarp編集部

 

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