チーム最年長松山竜平に同期入団の安部友裕が直撃

チーム最年長となった松山竜平。ともに2007年のドラフトでカープに入団した安部友裕さんが直撃インタビューした。

■チーム最年長としての自覚

安部 チーム最年長で今シーズンを迎えましたけど、僕が見ていて特に意識しているように見えないですけど、今までと心境の変化は感じていますか?

松山 そうだね、やっぱり一番上になったからこそ若い選手とも話す機会が多くなっていますし、食事とかも積極的に誘って一緒にその中で話をしてこれからのこととかを大事にしようとしている。

安部 チームでどのような存在になりたいですか?

松山 そんなに俺に対してはかしこまらなくていいよと、癒しであっていいよと、全然癒しでいいよと。

安部 試合を見ていて雰囲気が良く見えますが、実際どうですか?

松山    3連覇した時の雰囲気にすごく似ているなと思う。負けても次の日頑張ろうというのがあるし、1試合1試合を楽しくみんなでやれているなというのがあるのですごくいい雰囲気でやれているなと思います。

 

安部 新井監督についてはどうでしょう。

松山 新井さんに関しては全くない。あの人まだ現役なんじゃないかなという雰囲気でやってくれるから。

安部 監督像を無理やり作ることも無いですか。

松山 全然ないね、だから若い子たちも監督に対して積極的に話ができているのかなと思うし、新井監督から行くんだけどその中でも長く話し込んだり笑顔で話をしたりするから。

安部 キャンプ中から打った時に愛のあるいじりをすることもある中で、印象的に残っているやり取りはありますか。

松山 新井監督が現役の時に一緒にやっていて、調子が上がらなかったときとかにまっちゃんの良いところは、どんどん振っていって失敗して良くなっていくからそれは絶対続けた方が良い、楽しくやっているのがまっちゃんだからと言われたときは、刺さったし助けられたなと思う。

 

■2023年シーズン好調の理由は?

安部 好調の要因はずばり何かありますか。

松山 チームの雰囲気もあるし楽しくやれているし自分でちゃんと準備できているのが一番かなと思います。

安部 チームの中で楽しんでやろうというのはあるんですか。

松山 そうだね、暗くならずにミスした時はしっかり言わないといけないし、でも雰囲気良く良い時は良いでみんなを盛り上げてというのができているから。

安部 右投手を得意に感じていますか。

松山 嫌なイメージは全くないね。どんな右ピッチャーが出てきても何とかなりそうだなと思う。

安部 見ていて感じます。このピッチャーが出てきても松山さんなら対応してくれるだろうなと。

 

 

安部 つまってレフト前・左中間にヒットを打っているじゃないですか、あれは良いバッターが打つ打球が多いなと思いますが、打席の中で意識していることはありますか。

松山 俺が今出ていく場面と言ったらココイチの代打。もちろん長打とかホームランが欲しくなるんだけど、そこは我慢してとにかくランナーを前に進めることを意識している。俺が打てなくても次のバッターが返してくれるんじゃないかくらいの方が気負わないしすごく楽に入れる。

安部 代打の極意みたいのはありますか。

松山 代打というのはその日1打席しかないわけだから、とにかく初球・ファーストストライクをしっかりタイミングを合わせて触れるところに来たら絶対振るというのは絶対に意識している。

安部 まず振れないことには、振れる準備ということですね。

松山 振れる準備しとかないと絶対良い結果は出ないと思っているから。

安部 一番心掛けている準備方法は。

松山 代打に行くときは試合の後半になるから、まずは1回体を起こすというか、キレを一回作ってからいざネクストに行くみたいな、そういうところは意識してやっている。ベンチ裏で何回でもいいからとにかく思い切りバットを振ることも大事。

安部 松さんがベンチ裏で連振りするんですけど、とんでもない音がするじゃないですか、スイッチはいってるなと思いながら見ていました。

 

安部 勝負強さの秘訣は何ですか?

松山 わりきりだね、だって1打席しかないわけだから正直打てなくてもしょうがないくらい。打って3割の世界でその日1打席しかないってなったら打てなくてもしょうがない。でも自分のバッティングをしようと思ったらおのずと良いバッティングができて、良い入りができて、結果もついてきているかなと思うかな。

 

安部 僕があった心境で、「打てなかったらどうしよう」と思うことがあったんですけど、松さんにはそういう考えはないということですか。

松山 俺も若いころはあった。打てなかったらもしかしたら2軍に行くかもしれないとか、その年ダメだったらクビになるかもしれないとかも考えていたけど、それよりも悔いを残したくないから。だったら1打席打てなくてもしょうがないから自分の最大限できることをやろうと、後悔したくないし楽しくやろうと。

安部 「打てなかったらどうしよう」「2軍に落ちたらどうしよう」というメンタルが技術に影響することはあると思うんですけどありましたか?

松山 技術の面で言ったら練習しかないと思っているし、こんだけ練習してきてダメだったら実力が届かなかったんだなと思えばいいから。

 

■スタメンへの思い

安部 ネクストではどんなイメージでスイングしていますか。

松山 イメージはあまりしないね。とにかくネクスト行って自分のルーティンをやって、3発くらい思い切り振ってから、もちろんタイミング図ってね、それくらいしかしていないよ。

安部 これは相当打撃・代打の心得というのを伺いましたね。ファンの方も勉強になると思う。松山選手は今こういうことを考えているんだなとか、代打で出ているということはベンチ裏で思い切り振ってきたんだなとウラを知れるような貴重なお話でしたね。

 

安部 まだスタメンでという思いは率直にありますか?

松山 毎日でも出たいよね、野球はスタメンで出てなんぼだと思っているからまだまだ代打だけでは終わりたくないよね。

安部 松さんがスタメンへの思いを話している時の表情が代打で話している時よりもすごく柔らかくにこやかな表情だったからスタメンへの思い強いんだなと感じました。

安部 マクブルーム選手が東京ドームでホームラン打った時ザナックスのバットを使っていましたけどあれは誰のバットですか?

松山 俺の(笑)。

安部 ウラでやり取りがあったんですか。

松山 キャンプ中も使っていてフィーリングが合ったみたいで、違うタイプ来たから使ってみたらと言ったら結構ハマったみたいで、あのバット使い始めてから状態が上がってきたからね。

安部 それは松さんのおかげだということですね。

松山 気晴らしにいいんじゃないって。

安部 自分のバットで打ってくれたらそれはたまらなくうれしいですよね。

松山 嬉しいよね、まさか満塁ホームランを打つとは思ってなかった。あのバットを使って打った時、ナイスバットでしょと言ったら「I like you」と言ってあのバットにキスするんですよ。嬉しいですよね。

安部 マクブルーム選手は本当に野球が好きそうでまじめですよね。

松山 すごいまじめでナイスガイだから。

安部 試合でマクブルーム選手が使っているバットは何かなと期待して見ておきます。

 

安部 チームとしての目標は?

松山 もちろん優勝の先ですよね、日本一。優勝よりも強く思わなければいけないのは日本一だと思うので。3連覇をした時も悔しい思いをしているし、ここ何年も悔しい思いばかりしているから優勝よりも先を見据えなければいけないんじゃないかなと思っている。

安部 いけそうな雰囲気出ていますか?

松山 雰囲気はすごくあるのでここから大事な試合が続くから。

 

安部 個人の目標を教えてください!

松山 3割で100打点というのは難しいけど、できるだけ多く打点を取ることかな。

安部 勝利打点を?

松山 勝利打点とかチームに貢献する、勝ちに貢献する打点というのを1試合でも多く今はできているかもしれないけど、ここからが本当に大事なので。ここからいかに自分の仕事ができるかどうかしっかりやっていきたい。

 

安部 交流戦が始まりますが、開幕前もキーマンと言って、交流戦もキーマンと思うんですが意気込みをお願いします。

松山 一日一善だよね。俺の場合は一日一打点だと思っている。安打とかじゃなくて打点だよね。

安部 交流戦で18打点。2打点の日もあれば3打点の日もあるから松山選手交流戦25打点です(笑)

松山 交流戦で勝ち越すことが一番大事なので 去年もすごかったからね。

 

CarpCarpCarp編集部

 

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