キャッチャー坂倉将吾を前田智徳が直撃「ベストゲームはトンネルをした試合です」

2023年シーズンの開幕前。「若手選手全員に期待している」と話した新井監督。キャンプ中などでも、具体的な選手名を挙げることが少なかった印象だが、開幕戦前日の記者会見では

「もちろん若い選手全員に期待しています。その中であえて名前を出すとするなら今年からまたキャッチャーに戻った坂倉です。彼が扇の要で中心になってくれると良いものがたくさんお見せできるんじゃないかなと思います」。

坂倉将吾は球界を見渡しても数少ない、「打てるキャッチャー」としてチームを牽引。守備面でも日々成長を遂げ、レギュラーとしてキャッチャーのポジションをつかもうとしている。

そんな坂倉にホームテレビ野球解説の前田智徳さんが直撃した。

 

 

■負けた試合でも自分にとってはプラス ベストゲームは捕逸した試合

前田「キャッチャーとして喜びもあると思うんですけど、難しさも感じていると思います。どんなことを感じていますか?」

坂倉「チームがまだ貯金があるという戦いが出来ている中で、(負けた中にも)勝てた試合もあったと思いますし、そういう意味では苦しい思いをいっぱいしているなと自分では思いますし、自分のミスから負けている試合もあると思っているので、そこに関しては楽しく野球をやれている感覚は無くて、苦しく、ただこう苦しむ、苦しむ楽しさというと言い方おかしいですけど、苦しむ事の経験というか、それを積めてるというのは、すごく自分の野球人生にとってはプラスかなと思っています。」

前田「まだキャッチャーとして始まったばかりですからね、その中でチームに貢献できていると僕は評価しても良いかなと、チームが貯金があるというのは非常に大きい事で、これが支えだと思うんで。ここまで60数試合、ゲームの中で今シーズンの自分なりのベストゲームというのは?」

坂倉「ベストゲームって勝った試合がすぐ浮かぶんですけど、僕の中では苦しいシーズンだと思って入っているので、逆に負けた試合も、自分にとってはプラスだと思うので、もちろんチームが負けて先発投手に迷惑をかけてという試合もあるので、その中では勝ったゲームを挙げたい所なんですけど、大瀬良さんと組んで僕がカーブをノーバンをそらしたヤクルト戦と京セラで僕が2、3塁でトンネルして1点失ったっていう試合は僕の野球人生にとってはすごい大切なベストゲームなんじゃないかと思ってます。」

前田「大瀬良投手とのパスボールですか、その後は会話されましたか、大瀬良投手とは?」

坂倉「もうすぐ謝りにいって、すいませんでしたと伝えて、次やるしかないって事を言ってもらってるんで度々こう要所要所で声をかけて下さるので、すごくそこは救われていますし、頑張るしかないんだと気持ちにさせてもらってるので感謝しています。」

前田「その反省を当然、毎試合、選手である以上は反省するわけですけど、どうやって乗り越えましょう。」

坂倉「とにかくもう練習して、とにかく試合に出るっていうのは1番大事だと思いますし、もちろん結果が出なければ試合に出れなくなるというのはプロの世界ですし、当たり前だと思っているので、そのためにはまず練習をしてどんな形でも良いので結果として勝つという事を目標にやっていくしかないかなと思っています。」

 

前田「じゃ打つ方にいきますか(笑)」

 

■シーズンが進むにつれて取り戻した本来のバッティング

前田「打撃はもうちょっと以前インタビューしたときに本人は守りと打つ方は分けて出来る方だと発言されてましたが、ここまでいかがですか?」

坂倉「考え方的には分けて出来てたんですけど、身体的にちょっと力が入らなくなってて

バッティングの時に。下半身に力が入らずに上半身に力が入ってタイミングが合わなかったり、自分が思うようなところにバットがでてきてくれなかったのが開幕してすぐ5月くらいまで続きましたけど、そこがこう1番の自分の思ってるのとギャップが激しかったかなと思ってます。」

前田「これは申し訳ない、私も現役時代は開幕、春先っていうのは上体が浮くんですよ、ですからそこをある程度予想しながらオープン戦をやっていくんですけど春先はもう仕方ない部分があるんですよ、特にキャッチャーっていうところに少し比重を置きながらプレーされているので。ま、でもだいぶ上がってきましたね。」

坂倉「はい、だいぶ」

前田「もうそろそろですね、オールスターまでにはやっぱりまぁまぁな数字残しますねくらいにはいってるでしょう。」

坂倉「そうですね、そう思われないといけないと思っているので、そこはしっかりまだまだ上がってきたって一息つくんじゃなくてもうどんどん上げていけるようにっていうのは意識しています。」

前田「だいぶ上がってきたなぁという中で、この打席の内容、結果、自分の中でやっとちょっと下半身が使えるようになってきた上体が浮かなくなってきたという打席はありましたか?」

坂倉「オリックス戦の山下、交流戦の3戦目の3打席目だったかな、ライトポール際に良い当たりファールだったんですけどあれをこうノースリーから振っていって真っすぐが良いと言われているピッチャーの真っすぐを1発で引っ張れたというのは、ああちょっと上がってきているのかなとは感じました。」

前田「ご自身の感覚とバットの、揃ってきたなという感じ」

坂倉「こう一気に出てきたんでちょっとは良くなってるなというのはあの打席でちょっと感じました。」

前田「面白いですね、それはね、ありがとうございます。もう時間ないんで。」

この話を深掘りしたかったがここで試合時間が近付いてきたため時間切れ。最後に目標だけ聞かせてもらった。

前田「もちろん優勝目指すんだと思うんですけど、最終的にはどんな数字を残しましょう。」

坂倉「数字はこうキャリアハイというのは年々こう目標にしているので、キャリアハイという数字を目標に打撃の方は頑張っていきながら、やっぱりゲームには勝ちたいのでしっかりキャッチャーとしても勝って1日が終われるように1日1日気を引き締めて頑張りたいなと思います。」

前田 「ケガに気を付けて。また続きをよろしくお願いします!」

 

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 7月1日放送

 

CarpCarpCarp編集部

 

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