生まれた時の体重は4,500グラム!知られざる末包伝説|カープ道リレーコラム第13回
ライター/尾関高文(ザ・ギース)
打席に立つだけで我々をワクワクさせてくれる、何かどでかいことをやってくれると期待を抱かずにはいられない選手。
それがカープの背番号52末包昇大選手です。
カープファンはご存知、188センチ113キロの恵まれた体格から放つホームランはエルドレッドを彷彿とさせるほど。
先日マツダスタジアムで9連勝目を決めたスリーランの弾道は、まさに我々が待ち望んでいた右の大砲のそれでした。
末包昇大選手
そんなカープファンのロマン末包選手のお兄様と、ご縁から先日たまたまご一緒する機会がありました。
色々とお話をお伺いしたのですが、末包選手は小さな頃からホームランバッターになると決められたような人生を歩んできていたことがわかりました。
生まれた時の体重はなんと4,500グラム。
助産師さんが末包選手が生まれた瞬間びっくりした声を上げたので、お母様がどうしたのか?と尋ねたところ「こんな大きな赤ちゃんは見たことがない!」と返事があったのだとか。
まさにホームランバッター物語の始まりとしか言いようのない幕開けだったのです。
その後スクスクと育つ末包選手。小学校1年生の時点で、もはや高学年と同じくらいの体格。
小学校入学の時小6のお兄さんお姉さんが一年生たちをエスコートして入場したそうなのですが、末包さんの手をとる小6より末包さんの方がデカすぎて小6の子が泣いてしまったとか。とんでもないサイズです。
その恵まれた体格で、中学生の時からバッターのみならずピッチャーキャッチャーまで幅広く任された末包選手。
よく食べ、よく飲み、よく運動し、さらにその肉体に磨きをかけていきます。
ご兄弟もおられたそうなのですが、晩御飯は10合のご飯に5合プラスされたものが出ていたそうで、まさかの計15合。
これまでギャル曽根さんとお会いした時聞いた「一人で5合食べる」と言う衝撃に肉薄するこの逸話は、いかに食べることが大事か、そして末包選手が大きくなったのかを知るに十分な情報です。
先日お会いした高松商業の旧友の方にお話を聞いた時も「末包くんはとにかく大きかった思い出が1番」と、野球がどうのと言う前に大きさだけを語ってくださいました。
東洋大でも大阪ガスでも、その大きな体と大きな心でチームメイトから愛され、ホームランバッターとして花開いていく末包選手。
まるでそうなることが必然であるようにカープへと入団が決まります。
実はご先祖様にも、末包選手が活躍する秘密が潜んでいました。
末包という地域が兵庫県にあるのをご存知でしょうか?
実はこの地、宮本武蔵がかつて住んでいたと言われる岡山の土地のすぐ近く。
そしてこの地域にある「末包」という場所が指し示すように、末包姓の皆様は宮本武蔵の近い親戚なのだとか。
そう、末包選手は宮本武蔵の血が流れていたのです!
刀をバットに持ち替え、その遺伝子は今カープで躍動していたのです。
末包選手には義理の親戚にあの「いとうせいこう」さんがおられるのは有名ですが、実は華麗なる一族だった末包選手。
同じカープには杉田玄白の子孫の長谷部銀次さんもおられますが、それに勝るとも劣らない血族なのでした。
今シーズンご家族で応援しておられるという末包選手のお兄さん。
関東での試合の時はなるべく応援に行っているのだとか。
しかし、いまだに弟さんの活躍が信じられないそうで、まるで夢のなかの出来事のようだとおっしゃってました。
「弟の応援歌ができたりしたら、もうそれは本当に夢のように嬉しいですね。来年はレギュラーとして出場する弟の応援歌を大きな声で歌いたいです」と言うその優しい顔は、弟の活躍を心から喜ぶお兄ちゃんの顔でした。
広島ホームテレビで毎週水曜深夜に放送されている「カープ道」。カープを知らない、興味ない、乗っかりたい人必見のカープ学習番組です。CarpCarpCarpでは、毎週木曜日に番組出演者によるリレーコラムを掲載中です。