レッサーパンダに学ぶ概念の柔軟性「夏の概念を変えませんか?」|カープ道リレーコラム第16回
ライター/中島尚樹(カープ道MC)
カープの屋外球場での試合数はなんと…
少し前にはなりますが、ちょっと気になる記事を見つけました。
阪神との首位争いをするカープにとって懸念事項があるんだと。
それこそが屋外球場での試合の多さなんだと。
そう書かれていました。
マツダスタジアム外観
記事によると、現在首位を走る阪神の8月の屋外球場での試合は11試合なんだそうです。
一方、我らがカープの屋外球場での試合は、そのおよそ倍の21試合!
そのほとんどが涼しくなり始める夕方になってからのナイター開催だとしても、連日ニュースになるこの夏の異常気象(このキーワード覚えておいてください)で、屋外球場が21試合も続くのは不利に働くのでは?と考えてしまいます。
確かに、もしも私が選手なら、夏はずっとドーム球場でプレイしたいし、なんなら夏の間(このキーワード覚えておいてください)は全部ナイターにして欲しいと思ってしまいます。
実際に活躍されている選手の皆さんは「関係ないね」と仰るでしょうし、それだけの過酷な環境で練習して来た素地もあるのでしょう。
ただ、プロとして活躍する選手ならまだしも、まだまだ成長途中の高校球児なんかを見てると、夏の甲子園の暑さをなんとか回避させてあげられないかなと思ってしまいます。
「夏の呪い」とその解決方法
暑さ対策として夏の間はデーゲームを無くしたとします。
そうなると、せっかくの休日、遠方から応援に駆けつけたいカープファンはどうすれば良いんだ!とお叱りを受けるでしょう。
ごもっともです。
となると、夏の間のデーゲーム廃止は論外になりました。
では、どうしたものか…。
開催時期をずらせば良いんです。
屋外でのスポーツやイベントは、涼しくなった9月辺りからの開催にすれば良いと思ってます。
「夏の花火大会」「夏の高校野球」「夏フェス」みんな、開催時期をずらすことでしか根本的な解決にはなりません。
毎年のこの暑さを「異常気象」で片付けるのは、もう無理な気がしてます。
これは間違いなく「異常」ではなく「通常気象」ですから。(だからと言って温暖化対策を諦めるのではありませんので、あしからず…)
その昔、取材先の花火職人さんが言ってました。
「江戸の夏は今より、うんと涼しかった。涼しい夏に見る花火は風情があっただろうね」と。
そう。江戸時代の夏と、今の夏はまったく違うものなんです!
しかし、その現実が横たわっていたとしても、夏の屋外イベントやスポーツを、誰も涼しい時期の開催に変更しません。
それは「夏に間」に開催することに意味(風情)があるからです!
私はこれを「夏の呪い」と呼んでいます。
春の甲子園より夏の甲子園が盛り上がるのは、炎天下の中、汗を流して白球を追いかける姿がエモいからなんでしょう。
100年以上前の夏の甲子園と令和5年の夏の甲子園では、明らかに状況が違うのに…です。
夏フェスが秋フェスになると、そんなに盛り上がってる感じがしません。
バラードでも流れるの?みたいな。
秋の花火大会なんて、規模が小さいんでしょ?って思ってしまいます。
「夏」にはそれだけの風情があり、意味があるんですね。
では、どうするのか?
中島には何十年も前から声を枯らして提案している解決策があります。
それは「夏」の概念を変えるってことです。
レッサーパンダに学ぶ概念の柔軟性
「夏」の概念を変えるとは、これすなわち「夏の期間」を伸ばすと言うことです。
「夏の呪い」の弱点は、それが何月か?にはこだわってないところにあります。
8月の甲子園とか8月の花火大会とか8月のフェスとかになると、8月から動かせませんが、夏の範囲であれば、いつでも開催できます!
なので、夏は6月から10月まで!
9月下旬から高校野球も始まり、10月まで夏をずらしてるので「真夏」の熱戦が担保されます。
10月の涼しい夜に打ち上がる花火を見ながら「夏も終わりますなぁ」なんて風情があります。
10月を夏に明け渡すことで、秋は11月のみと言う儚さも演出できます。
「いやいや…そう簡単に夏は動かせないっしょ」とお思いの皆さん。
概念なんてのは意外と柔軟性があるんですよ。
レッサーパンダいますよね?あの赤茶色の可愛い。
この子が真のパンダだって知ってましたか?
本来、パンダはレッサーパンダの方でした。
画像はイメージです
その後、白黒のパンダが登場し、こちらはパンダより大きいので、ジャイアントパンダと名付けました。
しかし、ジャイアントパンダの方がパンダと認識されるようになり、それならばと、最初に登場したパンダの方に「小さい」と言う意味のレッサーを付けて、レッサーパンダと呼ぶことにしたんです。
やばくないですか!?
大きい小さいの基準を変えてしまってるんです!
人は都合によって、概念を上手に変えて、順応できる優れた生き物なんですよ!
パンダがレッサーパンダになったように、夏も10月まで伸ばせばいいんです!
その証拠に、我らがカープ球団も7月25日 対ヤクルト戦の来場者プレゼントとして、レッサーパンダカチューシャを配りました。
これは、夏の概念に縛られるな!概念の柔軟性は無限大だ!と言うテーゼを、レッサーパンダを通して世に問うた証しに他なりません。(絶対に違いますけど)
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